アメリカのパズル作家
ウエイン・ダニエル氏の正多面体木工法


「多面体木工」をお送りした数理パズル研究家のNT氏から、アメリカの木工パズル作家のウエイン・ダニエル氏が彼の正多面体5種の木工法をDVDにして公開していることを教えていただきました。
ダニエル氏はすでに80歳ちかいご高齢ですが、昨2005年、正多面体5種を正4面体→立方体→正8面体→正12面体→正20面体の順に”入れ子”にしたALL FIVEというパズルを発表され、
そのパズルの紹介とあわせて、それぞれの正多面体の作り方もCGアニメーションで紹介されています。
彼の正多面体パズルは、学校でも数学の授業で活用されているのだそうです。



Science Vol.308 10June,2005
ダニエル氏の正多面体の作り方は、私が「多面体木工」で紹介した方法と比較しますと、完全に一致するもの(正12面体)、おおむね一致するもの(立方体、正20面体)、まったく異なるもの(正4面体、正8面体)となります。
まず、木取りから見ていただきましょう。




ダニエル氏のばあい
Daniel's method
正4面体
正8面体
正12面体
正20面体



「多面体木工法」
Chamfering cube method



このような木取りの違いは、「多面体木工法」が”立方体からすべての正多面体・準正多面体を作る”というコンセプトに基づいているということに、おもに起因するのではないかとあらためて考えさせられました。
他方、ダニエル氏の木工法は、最少限の手数で正多面体を切りだす方法のひとつだと特徴付けることができるでしょう。くわしくは、ダニエル氏のサイトからDVDをお申し込みください。


期せずして日米でほぼ同時期に公開された多面体木工法が、世界中の子供たちの創造性を育む一助となりますことを、ダニエル氏とともに願っています。 2006,12,31

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