「多面体木工(増補版)」が出版されました
Wooden Polyhedra



  B5版 160ページ 豪華カラー48ページ 2011年3月 増補版出版
       出版 NPO法人

 ご好評いただいております「多面体木工法」の正多面体・準正多面体の作り方ページはもちろん完全収録。花形12面体、4次元正120胞体・正600胞体の3次元投影模型の作り方もくわしく解説。
 多面体木工法完成までの紆余曲折と佐藤郁郎氏とのエピソードも満載。
 さまざまな空間充填立体の関連や、正12面体を含む新発見の空間充填構造を提示。
 東北大学金属材料研究所の川添良幸教授の特別寄稿「原子の作る美しい構造」は、日々進歩する物理学の基礎研究からの熱いエールを伝えてくれます。
 岩手県の数学工作の達人・宮本次郎先生と、かわいい生徒さんとの、発泡スチロール”木工”の研究レポートも収録させていただきました。


多面体木工2006年10大ニュース
1、「多面体木工」寄贈限定版発行、すべての都道府県立図書館に収蔵される
2、NPO法人科学協力学際センターの総会で、多面体木工をはじめて出張実演
3、東北大学金属材料研究所の張研究員が、切稜立方体による六角柱段差積みモデルの実在をセリアの微粒子で確認
4、ナノ炭素研究所の大澤映二先生が、木工模型を活用して、ダイヤモンド結晶の成長解明に着手
5、細矢治夫先生が、東大(駒場)でおこなった高校生向けセミナーで、19種の木工模型を披露。ネットで、全国10数校に同時放映
6、数学教育協議会の大会で、釜石南高校の生徒が発泡スチロールによる正多面体木工法を実演、秋山仁先生も参加
7、宮本次郎先生が、秋田能代工業高校で、立方体から正12面体を切り出す特別授業をおこない、拍手喝采をあびる
8、森義彦先生の工藤三角錐の研究をヒントに、佐藤郁郎先生が切頂8面体の6等分体の分割を提案。96個で菱形12面体になる6面体ができる
9、東京渋谷の専門学校桑沢デザイン研究所に、木製多面体の特設展示コーナーが開設される
10、「多面体木工」好評品切れにつき、増補版増刷決定

多面体木工2007年のニュース
2月16日、山口県防府市の青少年科学館ソラールに招かれた一松信先生が、積み木インテリアギャラリーいたち丸に立ち寄り、多面体木工の作業をご覧になりました。
2月21日、大阪府の読者T.Kさんが正12面体を試作されました。読者による製作の第1号です。
2月23日、大阪府の読者T.Sさんが多面体木工専用の、スライド式テーブルソーを自作されました。安全カバーも考案されました。
2月27日、初めての正12面体製作の写真がとどきました。
4月2日、「多面体木工」増補第2版付録の正多面体5種模型1000セットが完成しました。
5月8日、山口県の中井産業(株)の中井敏志社長が県教育委員会義務教育課に、木製の正多面体模型を県内の全中学校に寄贈する旨申し入れ。
7月13日の県内各市教育主事会議で配布されました。
6月12日、佐藤郁郎先生が、出身地の秋田県の全中学校136校と、県教育庁義務教育課算数・数学学力向上推進班に4組、の正多面体模型を寄贈されました。指導主事が各校を訪れるさいに正多面体模型を持って、ご指導くださるそうです。
7月23日、山口県周南市の周陽中学校の金重先生が多面体製作を見に来てくださいました。そのさい、金重先生から、角錐の体積公式を理解するうえで重要な、立方体の3等分体があることを教えていただきました。後で調べてみると、それは古代中国で既に知られていた「陽馬」であることがわかりました。
8月15日に、秋田県教育委員会主催の理数ユースセミナー(高校1年生77名が参加)において、佐藤郁郎先生の講演「人工心臓と立体ジグソーパズル」と、発泡スチロールカッターを使った多面体木工の実習がおこなわれました。
8月16日、大阪において、二つの正12面体スピーカーの製作発表会がおこなわれました。

11月14日、山口県周南市立桜木小学校6年の2クラスにおいて、金重先生らによる、小中連携算数授業<美しい多面体をつくろう>がおこなわれました。冒頭に金重先生が発泡スチロールカッターで正12面体を製作。そして木製正12面体が児童一人ずつに配られてその特徴を考える時間には、大人もびっくりするようなすばらしい「科学の眼」が輝きました。
11月21日、東京都新宿区の海城中学高等学校で、森昭大先生が中学1年の授業で、木製の正多面体模型を活用されました。今後ほかの学年でも活用しようと計画されているそうです。
12月10日、木製多面体模型の製作工房が、㈱中井産業内に移設されました。



多面体木工2008年のニュース
1月31日、金重先生が防府市の数学研究会で、正多面体模型を使った授業を紹介されました。また、発泡スチロールの陽馬切断を実演されました。
2月16日、防府市の華陽中学校でひらかれた山口数学同好会において、すべての正多面体を発泡スチロールの立方体から切り出す装置が試されました。
4月1日、大分県の手嶋先生がご家族で積み木インテリアギャラリーをご訪問くださいました。中学2年生と小学5年生の男の子の兄弟が、正20面体と正12面体を見事に製作されました。
4月2日、手嶋先生のご好意により、大分県の4校に正多面体模型が寄贈されました。
5月、数学者の秋山仁先生から、東京都区部の中学校268校にたいして正多面体模型が寄贈されました。
5月26日、秋山先生がモスクワ大学での講演準備のため、積み木インテリアギャラリーに来訪されました。
6月23日、NPO法人科学協力学際センターより、全国の盲学校71校に正多面体模型が5セットずつ寄贈されました。
7月25日、産業技術総合研究所の手嶋さんと、理化学研究所の池上さんが視覚障害者むけの幾何学教材開発のため、積み木インテリアギャラリーを来訪されました。
12月、秋山仁先生が論文「The Atom for Parallelohedra」(小林みどり・中川宏・中村義作・佐藤郁郎共著)を発表されました。

多面体木工2009年のニュース
1月30日、独立行政法人産業技術研究所デジタルものづくり研究センターのプロジェクト「視覚障害者の立体認識機構の研究および立体幾何学教材の開発」からのオファーにより、30種類の木製多面体セットを製作しました。
2月、川添先生らの東北大金属材料研究所のグループがダイヤモンド・黒鉛に次ぐ第3の炭素結晶の合成実験に着手。その構造は「多面体木工」98p掲載の切稜立方体による3面体かご型モデル!
9月、秋山仁先生の監修で、近代科学社から、「多面体ワールド」(仮称)が出版されることになりました。
発泡スチロールカッターによる多面体製作の方法も紹介されるそうです。お楽しみに。
11月8日、広島中央視覚支援学校理療科の寺口先生と森先生が積み木インテリアギャラリーに来訪されました。全盲の森先生があっというまに六角柱パズルをつくられたことに、一同驚嘆しました。木肌の感触が最適とのご意見で関節模型も製作することになりました。
11月22日、京都大学総合博物館で、宮崎興二先生の「四次元のかたちを見る」という講演において、正120胞体と、正600胞体の木工模型が披露されました。
12月、佐藤郁郎・高木隆司共著「Space Division-View Point of Pathology and Physics」が「Forma」誌に掲載されました。

多面体木工2010年のニュース
1月、京都大学大学院人間・環境学研究科の立木秀樹先生が研究されてきたImaginary Cubes16種の木製模型を製作しました。
1月26日、「geometry junkyard web site」に積み木インテリアギャラリーの英文ページが紹介されました。
2月10日、東京アドエージェンシーの相本輝さんが積み木インテリアギャラリーを来訪されました。大きな正20面体を使ったオブジェが沖縄のシーサーコンテストに入選されたそうです。
2月26日、ノルウェーのモンテッソーリ幼稚園から教具にしたいと9種の多面体セットの注文がありました。お礼にノルウェーの伝統的な木彫りをいただくことになりました。
4月、九州産業大学工学部の牛島邦晴先生先生が、木製の正四面体を敷き詰めたInterlocking Elements の強度特性実験を開始されました。
6月29日、「数学と芸術」一日セミナーと展示が、東海大学の代々木校舎でひらかれました。くわしい内容はこちらをごらんください。好評だったので来年は週末に開こうという話になっています。
6月30日、つくばの産業技術総合研究所を手嶋吉法さんに案内していただいた際、「地質標本館」にて、デューラーの8面体にそっくりの「パイロクロア」という鉱物結晶を発見しておどろきました。デューラーの8面体には自然界のモデルが存在していたのかもしれません。
8月29日、東京秋葉原のパズルショップ・トリトから、切稜立方体パズルが4種類のシリーズで発売されました。http://torito.jp/
9月、アメリカのモンテッソーリ幼稚園から正多面体模型の注文が続きました。Thank you so much. We will be using these to introduce our Montessori 3-6 year olds to geometric shapes. They learn vocabulary so easily at this age, and so much through their hands. Your solids are exactly what we need, and will be well loved.手で触ることの大切さ、日本の公教育も見習っていただきたいものです。
12月、「多面体木工増補版」の原稿が取り揃い、印刷所での作業が始まりました。来年3月出版の予定です。くわしい内容はこちらをごらんください。

多面体木工2011年のニュース
2月、北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科 上原研究室所属の後藤新さんが、拡張型ホフマンパズルの模型を活用して、修士論文を上梓されました。
3月1日、NPO法人科学協力学際センターから、「多面体木工増補版」が出版されました。
4月、三重県で住宅リフォームの仕事をされている「いわまん」さんが、多面体木工法を独自にアレンジされ、普及型のスライド丸鋸で正多面体模型を製作されました。第1号として、三重県三重郡菰野町の朝上小学校に寄贈されました。
5月9日~21日、「秋山仁のジオメトリカル・アート-幾何学の美-」(於:銀座吉井画廊)が開催され、平行多面体の元素定理にまつわる木製模型がたくさん展示されました。
6月27~30日、スペインの国際会議で秋山先生がペンタドロンについて報告されました。
7月下旬、全国の国立大学附属中学校の数学担当の先生方に宛てて、木製正多面体模型を1クラス分プレゼントするお知らせを発送しました。
8月8日、弘前大学教育学部附属中学校に正多面体模型40セットを贈りました。
9月5日、香川大学教育学部附属坂出中学校に41セット贈りました。
9月27日、広島大学附属三原中学校に42セット贈りました。
10月17日、北海道教育大学附属札幌中学校に45セット贈りました。
11月7日、香川大学教育学部附属高松中学校に42セット贈りました。福島大学附属中学校には、「いわまん」さんと合作で44セット贈りました。
11月17日、山口大学で開かれたアルゴリズム研究会の参加者6名が積み木インテリアギャラリーを来訪されました。ペンタドロンをはじめとする空間充填模型や切稜立方体パズル、正多面体発泡スチロールカッターなどおおいに楽しんでいかれました。
12月12日、北海道教育大学附属釧路中学校に42セット、信州大学教育学部附属松本中学校に7セット、東京大学教育学部附属中等教育学校に10セットの正多面体模型を贈りました。以上は2012年の3学期の中学1年生の授業で使われます。

多面体木工2012年のニュース
1月6日、琉球大学教育学部附属中学校に木製正多面体セット44組を贈りました。今年度の授業にぎりぎり間に合ったようです。
1月19日、香川大学附属高松中学校1年の数学の授業で、寄贈した正多面体模型が活用される様子を見学させていただきました。三好先生の工夫で巾着袋に入れられた模型を取り出した生徒たちは、遊びながら観察し、驚くほど鋭く正多面体の特徴を見出していきました。
4月30日、朝日新聞の科学面に「立体のもと大発見」という特集記事が掲載されました。平行多面体の元素定理の発見に至る経緯が詳しく紹介されました。
6月15日、「多面体木工」英語版64ページが、NPO法人科学協力学際センターから出版されました。
7月30日、第25回回路とシステムワークショップにおいて、「多面体木工の幾何学」と題して特別セッションを行いました。
8月7日、第60回数学教育協議会全国大会の公開授業で、宮本次郎先生といっしょに発泡スチロールの立方体から正12面体を切り出す実習をおこないました。会場には折り紙多面体作家の川村みゆきさんも参加してくださり、初めての木工体験も楽しんでいただきました。
10月4日、京都大学数理解析研究所の共同研究集会「タイリング空間のトポロジーとその周辺」において、佐藤郁郎先生とともに、「木工多面体の数理」と題して発表させていただきました。発泡スチロールカッターによる正12面体の切り出しや、正12面体とジョンソン立体91番による空間充填積み木など、みなさん童心にかえって楽しんでいただけたようでした。
10月17日、山口県宇部市常磐公園活性化推進室の木原さんが、新装オープンしたばかりの積み木インテリアギャラリーを来訪されました。正12面体の各面にペットボトルを取り付けたオブジェを150個使って、12月1日から来年1月6日まで開催される常磐公園のイルミネーションを盛り上げたいと、熱く語ってくださいました。
11月3日、山口大学理学部数学科の廣澤先生と村井先生が積み木インテリアギャラリーに来館されました。村井先生の5歳のお子さんが、菱形12面体と切頂8面体のデュアル模型(96個)を一人で組み上げたことにびっくりしました。
多面体木工2013年のニュース
1月初旬、タイのゴムの木を使ったおもちゃメーカー・プラントイ社のVitool社長に、Wooden Polyhedra 30が、佐藤郁郎先生(前畑謙次・イメージミッション木鏡社会長)から贈られました。
3月25日、アメリカのKostick夫妻が切稜立方体を使ったパズルを製作し発表されていることを知りました。
5月11日、福島県の高校の五輪先生から、原発事故で避難されている飯館中学校に正多面体セットが寄贈されました。
5月22日、五輪先生が福島県二本松市に避難している浪江町立浪江中学校に正多面体セットを寄贈されました。
7月1日、五輪先生が福島県双葉郡富岡町立富岡第1,第2中学校に正多面体セットを寄贈されました。
8月4日、萩市役所川上総合事務所のお二人がオープン準備中のギャラリーを見学されました。
8月23日、ようやくリフォームも一段落して、ギャラリーのオープンにこぎつけました。
9月4日、萩市の「隠れ家カフェ おかむら」の岡村さんが見学にいらっしゃいました。エフエム萩を紹介していただきました。
9月23日、エフエム萩の「アフタヌーン775」に生出演して、積み木インテリアギャラリーのオープンを紹介させていただきました。
10月上旬、近くの介護施設のデイサービスを利用しているお年寄りが2週にわけて、のべ30人ほど来館されました。
10月15日~、萩市のケーブルテレビ121chで、「積み木インテリアギャラリー」を紹介する番組が放映されました。
11月3日、地元の社会福祉協議会のご協力のもと、川上ふれあい祭りに参加し、作品も展示しました。
11月、秋山仁先生が2008年12月に発表された論文「The Atom for Parallelohedra」(小林みどり・中川宏・中村義作・佐藤郁郎共著)が5年ぶりにハンガリーの数学誌“Geometry-Intuitive,Discrete, and Convex” Bolyai Society Mathematical Studies Vol.24 (2013、Springer)に掲載されました。
12月、アメリカのRandell Morganさんが、ねじれ立方体に小さな万華鏡を埋め込みアート作品として販売を始めました(1個200ドル)。http://randellmorgan.com/artwork/3154099.html
多面体木工2014年のニュース
1月3日、石川県の金沢駅前で鉱物標本のお店を開いている村井さんから、蛍石のみごとな切稜立方体結晶をいただきました。
1月8日、Wikipediaに Chamfered tetrahedron(切稜四面体) という項目が登場しました。
1月19日、五輪先生から福島県相馬市立中村第一中学校へ展示用1セット+授業用10セットが寄贈されました。
1月20日、ルーマニア、ブカレスト大学の結晶・鉱物学の教授Gheorghe Ilinca先生から、木製の結晶模型製作のため製作工具の詳細な仕様について問い合わせをいただきました。
2月17日、Wikipediaに Chamfered dodecahedron(切稜12面体) という項目が登場しました。
同日、日経トレンディーネットに、イメージミッション木鏡社発売のペンタドロンが紹介されました。「 ペンタドロンは秋山仁博士と研究チームが発見した5面体。この1種類の5面体を12個組み合わせると立方体ができるのだが、それをそのままパズルにしたもの。形の不思議な組み合わせが体験できると同時に、パーツを増やすとさらに複雑なパズルになるなど、幅広い年齢層で長く楽しめそう。作るのが楽しく、飾るのも楽しいシンプルなグッズというのは、ちょっとしたギフトにも最適。こういう製品があると、いろいろと助かることが多いのだ。 」
3月19日、五輪先生から、福島県立福島西高等学校へ展示用1セット+授業用10セットが寄贈されました。
3月31日、東京理科大学にペンタドロンを積み上げた「坊ちゃんの塔」が建てられました。
5月4日、「幾何学模様のブログ・みずすましの図工ノート」を作っておられるj344さんが、帰省の機会にご家族連れでギャラリーに遊びにいらっしゃいました。お父さん、お母さんは正12面体の発泡スチロール製作、10ヶ月の赤ちゃんも桧製の歯固めを楽しんでいかれました。

7月16日、Bridgesという数学とアートを橋渡しする国際会議の中心人物、Robert Fathauerさんが日本、中国を旅行中に訪問してくださいました。私は英会話ができないので、北陸先端科学技術大学院大学の上原隆平先生たちにも都合をつけて同行していただきました。17歳と15歳の二人の息子さんにも発泡スチロールの正12面体切り出しを体験してもらいました。
 7月23日、仙台高専広瀬キャンパスのICTセンター研修・交流室において、宮城県立ガンセンター研究所の佐藤郁郎様による「組織構造の話」と題する講義がありました。  石鹸の泡のようなソフトマテリアルにおいてはほぼ同じ形の多面体が空間を充填します。表面積最小の原理と舗石定理によれば14面体が安定となります。空間充填体の最も簡単なものは「平行多面体」で全部で5種類ありますが、これらはただ1種類の5面体ピース(ペンタドロン)から作られます。さて、同じ体積の泡が集まるとき、境界面積が最小となる泡の形は、面が曲面でもよいならば5角形を基本とするウィリアムズの14面体が有名ですが、同じ体積をもつ2種類の多面体を組み合わせるとより良い解があることが最近分かりました。普段の講義で勉強している数理科学的側面に加えて、このような形の科学としての組織構造に関わる問題に意識を向けるいい機会となりました。(仙台高専のホームページより)
7月29日、福島県の五輪先生とともに、東京都立戸山高校へ発泡スチロール正多面体カッターの講習に出かけてきました。夏休み中にもかかわらず生徒さん1名も参加し、おもにカッター使用上の留意点を説明しました。五輪先生は2×2×2の「アクリルボックス」を使って立方体に内接する多面体を作ってくださいました。
10月、ついに、アメリカの通販サイトAmazonに木製正多面体模型セット($39.95)が登場しました。ロバート・ファタウさんがより多くの人に見てもらいたいと尽力されました。
10月17日、農村民泊体験学習で、お隣のゆず農家・横山重信さん宅を訪れていた北九州市立槻田中学校2年の3名が、最終日の体験として発泡スチロール正12面体の製作体験をされました。前々日の夕方お貸ししたペンタドロンのマグネットパズルもおもしろかったそうです。
11月1日、日本結晶学会総会において、佐藤郁郎先生が、平行多面体の元素ペンタドロンについてと、高次元の結晶形態について講演され、高い関心が寄せられたそうです。
11月4日、仙台高等専門学校において情報ネットワーク工学科の2年生を対象に、「多面体木工の数理」と題する特別授業をおこないました。
翌5日には福島県立福島西高校において1,2年生の希望者を対象に同様の特別授業を行いました。こちらは五輪教一先生にお手伝いいただきました。発泡スチロールカッター体験希望者多数のため、当初予定を1時間延長して盛況でした。
12月5~7日、「科学の甲子園ジュニア(中学生)」第2回全国大会が東京で開かれました。その筆記競技において、積み木インテリアギャラリー製作の正多面体模型が使われ、各代表校に1組ずつプレゼントされたそうです。
多面体木工2015年のニュース
1月14日、福島県二本松市立小浜中学校において、五輪先生も参加して発泡スチロールカッターで正12面体を切り出す体験型の数学授業がおこなわれました。1年生36人の生徒は展開図から切り抜いて組み立てた紙模型を観察しながら、どうしたら正12面体にできるか考えながら挑戦しました。
1月26日、地元川上中学校1年生4名が、数学担当の大田先生とともに積み木インテリアギャラリーにて、「正多面体」の授業に取り組みました。ポリドロンや発泡スチロールカッターを使って楽しみながら、立体図形の基礎を学びました。
3月4日、東京新宿伊勢丹本店の「たのしい算数玩具」売り場に木製正多面体模型が発売されました。
3月27日、日本化学会において、秋山仁先生がペンタドロンと相転移について、佐藤郁郎先生が高次元結晶の構成について講演されました。
5月27日、福島県高教研数学部会県南支部総会 研修会において、五輪先生がペンタドロンにはじまり、昨年来の和算をめぐる交流について講演されました。
8月3日、数学教育協議会の仙台大会にて、佐藤先生がペンタドロンと、多面体の遺伝子について講演されました。
8月3日、数学教育協議会の仙台大会にて、佐藤先生がペンタドロンと、多面体の遺伝子について講演されました。
11月8日、五輪教一先生が福島県立安積黎明高等学校かるた部を訪ねました。競技かるたの練習を終えた生徒さんたちは、一転して発泡スチロールの立体工作に取り組みました。何ができるか知らされていないのに、先を読みつつ手際よく進めていたのが印象的だったそうです。木製正多面体セットも寄贈されました。
11月20日、五輪教一先生が福島県南部の高校数学の先生がたの研修会で講演され、発泡スチロールカッターの実習もされました。
多面体木工2016年のニュース
1月19日、ネット上の座標データをもとに、ウィア・フェランの12面体&14面体充填模型を製作しました。
秋山先生の新刊「Treks into Intuitive Geometry」(シュプリンガー)の最終章「The Pentadron」が電子書籍販売されました。

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多面体木工 増補版/目次

CG解説:立方体切稜法による正12面体の製作
写真解説:木工多面体の作り方
多面体木工(増補版)出版に当たって   ⅰ
まえがき   ⅲ

第1章 多面体木工法の基礎  1

1.1立方体切稜   2
趣味の木工職人と数学愛好家との出会い  2
立方体切稜のおもしろさ  5
立方体切稜の木工法  6
1.2切稜から切頂へ  9
切稜の度合いを変える(菱形12面体)  10
切稜の角度を変える(六角柱) 10
切稜を基礎とした切頂(切頂8面体) 12
切頂立方体のバリエーション 15
1.3黄金比の切稜  18
切稜と切頂の妙(正20面体) 18
感動の正12面体  19
(付.1)正12面体であることの証明 24
(付.2)正20面体であることの証明 27
(付.3)正12面体の立方体切稜法と正5角形の作図法  29
1.4切稜と切頂の複合31
黄金比系の切頂 31
正四面体の切頂 32
切稜切頂12面体 33
切稜切頂立方体 34
ミラーの多面体 35
最難関のねじり切り 37

第2章 組み合わせて楽しむ木工造形  42

2.1切稜立方体による積み木  43
おもしろい積み木の条件   43
起源は古代中国のさいころ   51
切稜・切頂と結晶格子模型  57
2.2さまざまな空間充填立体  60
α-14面体とβ-14面体  60
ウィアの12面体と14面体  64
コンウェイの2重プリズム  65
積み木で考える空間充填  66
空間充填立体の分割  74
正12面体と立方体とジョンソン立体91番  77

写真解説2: 切稜立方体積み木による多面体模型 79
切稜立方体による結晶構造シュミレーション 80
菱形12面体の作り方 81
菱形30面体の作り方(二重切稜法) 82
デューラーの8面体の作り方 83
尖頂菱形60面体 84
大12面体と大20面体    85
パズル仕立ての星型多面体    86
4次元正120胞体 87
4次元正600胞体 89

黄金菱形6面体の組み合わせ 90 
2.3四次元正多胞体の三次元投影模型 93
四次元正600胞体積み木の製作  97
特別寄稿 原子の作る美しい構造 東北大学金属材料研究所 川添良幸 101
美しい五角形タイル貼り  108
ダイヤモンド結晶とK4結晶   109
切稜立方体の結晶学における定位   113
CG解説2: 多面体木工法によるCG製作  115

第3章 身近なもので作ってみよう 118

発泡スチロールの立方体から正多面体を切り出す 119
(岩手県立釜石南高等学校からの研究報告)
参考文献 131
あとがき 132
安全上のご注意のお願い  135
索引 136


読者からのおたより紹介
[T・Aさん]今日,無事に「多面体木工」が手元に届きました. どうもありがとうございます.
多面体に関して全くの素人である私でも,「多面体木工」は大変読みやすく,多面体の作製手順から,多面体にまつわるお話まで盛りだくさんで,とても興味深く拝見させていただいております.
なかでも,中川様と佐藤様の,多面体に関するやりとりが書かれていますが,これは,まさしく共同研究のひとつの形であると私は思いました.互いにアイデアを出し合い,試行錯誤を重ねながら目標に向かっていくというのは,言葉で言うのは簡単ですが,実際にそのような関係を築くことは,容易ではないと思います.なので,お二人の関係がうらやましくもあり,私も,このような形の共同研究を いつか行いたいと触発されました.
えー,多面体とは関係ない視点で「多面体木工」を見てしまう私ですが,完成に至る過程の描写は,読む側にとって理解が深まりますし,プロジェクトXみたいで,個人的には大好きです.
まだ,中身をすべて読んではおりませんが,この度は,貴重な書籍を送っていただき,本当にありがとうございました.

[K・Sさん]この度は「多面体木工」をお送りいただき、ありがとうございます。ホットで詳細な情報がもりこまれており、楽しく拝見させていただきました。
私は趣味で、おり紙を使って多面体を作っておりました。同封した写真がその一部です。いろんな本を参考にして作っているとき、木工で作ったらどうなるのか考えるようになりました。それから中川様のホームページに出会ったわけです。
実は私は実際に木工で多面体を作ったことはありません。実家にいる私の父が木材関係の仕事をしておりまして、電動のこぎりや糸のこなど工具が並んでおります。いつの日か多面体を木工で作る自分の姿を想像している次第です。続編を出版されることがございましたらお手数でもご連絡いただければ幸いです。


[S・Kさん(ミヤギTV)] 川添 先生。お贈りいただきました「多面体木工」はいい本ですね。昔紙工作で多面体を作らされた経験を思い出しながら、さっそく感動しながら読み進めています。これは書店で売れると思いますが。

[H・Aさん]川添先生。本日、「多面体木工」の本と多面体木工品を受け取りました。ありがとうございました。
折り紙も日本の伝統ですが、この木工品も代表ですよね。
また、本の内容、かなり難しいですね。簡単そうに書いてありますが。

[MMさん] 「多面体木工」ありがとうございます。 多面体に興味を持って、その関連の本を集めていますが、製作タイプの本としては、 「多面体の模型 その作り方と鑑賞」(マグナスJ・ウェニンガー著) 「多面体の折紙」(川村みゆき著) 「立体図形の変化とそのデザイン」(えんどう けん著) 「CGで知る相貫体」(山口陸幸著) と共に、すばらしい参考書が一冊増えました。本当にありがとうございます。
 読んで、特に感動したのは、正十二面体の製作過程で、「それはまるでさなぎから突然蝶が現れるような不思議さです」という記述です。一生、記憶に残る名文です。
 また、「未知の空間充填立体が発見される可能性が残されている」という文章もワクワクしました。
 「鉱物」の世界でも、「新鉱物」の発見がありますが、同じ様な関心があります。 さて、私の鉱物関連コレクションの中に「木製結晶模型24種」がありますが、けっこう高価でした。「WOOD CRYSTAL MODELS」には210タイプの模型があるそうで、「多面体木工」を読み、自分で作ってみたいという気持ちになりました。
 プラトン、アルキメデス、ケプラー、ロバート・ムーン、バックミンスター・フラーに繋がっている 系譜としての「多面体」の魅力は「鉱物結晶」や「原子構造」の世界に繋がる「万物の美と神秘」の根源です。
 寄贈限定出版という貴重な本を頂き、本当にありがとうございました。



  初版寄贈限定版は2006年8月に刊行され、すべての各都道府県立図書館、ならびに以下の市立図書館に収蔵していただいております。
北海道:旭川、小樽、帯広、釧路、札幌、函館、稚内
東北:青森、弘前、八戸、秋田、釜石、盛岡、石巻、仙台、山形、酒田、いわき、郡山、福島
関東:草津、日立、足利、小山、高崎、所沢、船橋、松戸、相模原
東京:国分寺、渋谷、新宿、杉並、世田谷、多摩、八王子、町田
中部:小松、大垣、豊田、豊橋、愛知芸術文化センター、浜松、四日市
近畿:京田辺、京都、長岡京、大阪(天王寺)、堺、橿原、神戸、三田
中国:米子、倉敷、福山、岩国、宇部、下関、徳山、防府、萩
九州:北九州、大川、福岡少年科学文化会館、佐世保、延岡

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