*木製の正多面体模型をすべての中学校に*
My dream is to present the Platonic solids set one by one to every junior highschool of Japan.
Following red nummbers are attained.

「正多面体」ってなんだったっけ?そんなの学校で習ったかなぁ?と思い出せない人がほとんどなほど、印象が薄いのには理由があります。ほんらい立体的な形なのですが、さいころなどでおなじみの立方体をのぞく4種類の正多面体は、中学1年の数学の教科書に1ページ見取り図が載せられているだけで、その後じっさいそれらの形をしたものに出会うことはまずないからです。

ところが、木片から削りだした正多面体の模型を手にとって見ますと、その美しさには、多くの人を魅了する力がありますし、また、それらがすべて立方体から意外に簡単に作り出せることがわかると、いっそう身近に感じられることでしょう。じつは、正多面体の美しさは自然そのものの基底にある形に由来しているそうなのですが、こどものころから、それを体感することは心の成長にとってたいへん役立つことだとおもいます。

これまでもいくつかの学校では教材会社の正多面体の模型を使ってはいるようですが、それらは合板の面を張り合わせた張りぼてで、しかも生徒たちがじかに触れる機会はほとんど作られてこなかったようです。「多面体木工」の出版を知った全国各地の先生方から授業に役立てたいというお便りをいただいています。立体の学習は立体に触れることからはじまるというごくあたりまえのことが、木製の正多面体模型によって実現可能となるのです。



今年度より学習指導要領が改訂され理数科教育を充実させる方向が示され、中学1年3学期に学習する「正多面体」の項もより工夫がもとめられるようになりました。そこで全国76の国立大学附属中学校に呼びかけたところ、10校からぜひ授業で使いたいというご要望が寄せられました。

弘前大学教育学部附属中学校 40
香川大学教育学部附属坂出中学校 41
広島大学附属三原中学校 42
北海道教育大学附属札幌中学校 45
香川大学教育学部附属高松中学校 42
北海道教育大学附属釧路中学校 42
信州大学教育学部附属松本中学校 7
福島大学附属中学校 44
東京大学教育学部附属中等教育学校    10
琉球大学教育学部附属中学校       44
            2012年1月

2013年度より、福島県二本松市で「街角の数学」をめざして活動されている高校の数学の先生・五輪教一様から、ご協力をいただくことになりました。五輪先生は日本数学教会福島支部代表もつとめていて、講談社ブルーバックスより、「ケプラーの八角星--不定方程式の整数解問題」という著書も出版されています。

福島県相馬郡飯舘村立飯舘中学校 各学年用3セット+展示用1セット=4セット(5月11日)
福島県浪江町立浪江中学校 各学年用3セット+展示用1セット=4セット(5月22日)
福島県双葉郡富岡町立富岡第1,第2中学校 各学年用3セット+展示用1セット=4セット(7月1日)
福島県立田村高等学校 各学年用3セット+展示用1セット=4セット(8月初旬。左の写真は県の教育長が両手に正12面体と正20面体を持たれているところです。)
2014年1月19日、福島県相馬市立中村第一中学校へ展示用1セット+授業用10セット
3月19日、福島県立福島西高等学校へ展示用1セット+授業用10セット
8月5日、二本松市立第二中学校に展示用1セット
9月11日、二本松市立第二中学校に授業用5セット
11月18日、二本松市立小浜中学校へ6セット(展示用1セット+授業用5セット)
12月1日、福島県田村市都路中学校に、展示用1+2=3セット


2014年12月5~7日、東京で開催された「科学の甲子園ジュニア」第2回全国大会の筆記競技において、木製の正多面体模型を使った出題がなされました。
12月11日、福島県田村市立船引中学校と二本松市立東和中学校に1セットずつ。
2015年1月30日、愛知県刈谷市立朝日中学校へ4セット
4月7日、二本松市立安達中学校に1セット、8日、二本松市立二本松第三中学校に1セット。
2016年10月31日、福島県田村郡三春町立三春中学校と岩江中学校に、5セットずつ。
2017年10月17日、福島県相馬市立小高中学校に5セット。
10月25日、福島県棚倉町立棚倉中学校に6セット。
11月21日、福島県南会津町 田島・荒海・舘岩・南会津 各中学校に、5セットずつ。
11月26日、福島県南会津町 田島、田島第二、桧沢、荒海、舘岩、伊南、南郷 各小学校に1セットずつ。
2018年7月11日、福島県三春町 岩江小学校,中郷小学校,三春小学校,御木沢小学校、沢石小学校 各1セットずつ。
8月20日、福島県大沼郡昭和村立昭和小学校に1セット、昭和中学校に3セット。
2019年8月7日、福島県矢祭中学校に10セット、矢祭小学校に5セット。
2021年6月25日、東京都東村山市立青葉小学校に4セット。
2021年10月10日に福島市立三河台小学校に3セット
2021年12月1日、新潟大学付属長岡小学校にに8セット。
2021年12月13日、福島市立福島第二中学校に2セット。

木製正多面体模型の10年

2014年12月22日

今年も残すところあとわずかですが、2014年は私たちが木のかたまりの正多面体模型を作り始めてからちょうど10年の節目の年に当たります。それを記念するかのようなうれしい出来事が重なりました。
一つは、12月の上旬に東京で開催された「科学の甲子園ジュニア」第2回全国大会の筆記競技の教材として活用されたことです。もう一つは、イメージミッション木鏡社の取り扱いによって、来年3月からオープンする伊勢丹本店と三越日本橋店での「算数のたのしい玩具」という売り場に置かれることになったことです。
また、今年からアメリカのAmazonでも買えるようになりましたが、これはBridgesという数学&アートの国際会議の中心メンバーであるロバート・ファタウさんの協力によるものです。

木製の正多面体模型の存在意義は、紙模型のかわりをするしっかりしたものということにだけあるのではないと思っています。展開図から組み立てた紙模型やプラ模型からは思いつくことのできない作り方、切り出し方に関心を持って観ていただくことにこそあると思います。その意味でも、NPO法人科学協力学際センターと日本数学協会福島支部の五輪先生のご支援によって、震災被災地の仙台高専と福島西高校において、発泡スチロールカッターを使った特別授業を組んでいただけたことはじつに価値あることだとおもいます。
コンピュータゲームが子供たちの遊びの中心になって以降、手作り玩具はおろかプラモデルすら作ったことのない子供たちが大半になったそうですが、科学への興味関心にはモノづくりの体験がベースにあることはもっと重視されるべきではないでしょうか。

全国すべての中学校に木製正多面体模型を贈ろう、と呼びかけてから8年になりました。東京理科大学・数学体験館の秋山仁先生はじめたくさんの方々のご協力をいただいて、数えてみるとこれまでに1300セット以上を寄贈してきました。1万1千校の中学校にとってはまだまだけっして十分な数とは言えませんが、もしこの模型全てが十全に活用され続けたとしたら、その効果は想像を超えるものがあるに違いありません。
そのためにも、多面体の美しさ、その作り方の不思議さ、楽しさ、そして作り方の数理の美しさを伝えていく活動を継続していきたいと、思いを新たにしています。





                特定非営利活動法人 科学協力学際センター会員
                               中川 宏


これまでに寄贈させていただいた学校
北海道浜中町立茶内中学校
千葉県浦安市立日の出中学校・小学校
東京都巣鴨学園
大阪教育大学付属高等学校池田校舎
兵庫県宝塚市雲雀丘学園中学校・高等学校
和歌山県橋本市立隅田中学校
奈良県智弁学園中学・高等学校
熊本県立御船高等学校
茨城県立日立第2高等学校(右の写真は図書館に展示していただいたところです。)
大分県国東市立安岐中学校
国東市立安岐中央小学校(今春、4校が合併して開校します)
大分県豊後高田市立高田小学校
大分県立宇佐高等学校
東京都創価学園
大阪府創価学園

全国すべての盲学校71校(2010年5月現在)


全国の中学校総数10,864校(平成21年現在)

北海道708,青森176,岩手202,宮城233,秋田136,山形130,福島246,
茨城245,栃木179,群馬182,埼玉450,千葉407, 東京828
(江戸川区18 中央区4 豊島区8 品川区14 渋谷区8 目黒区11 葛飾区24 杉並区22 板橋区23 中野区14 千代田区3 港区10 新宿区11 北区16 練馬区34 足立区8 荒川区10 世田谷区30),
神奈川485,
新潟247,富山86,石川110,福井87,
山梨106,長野201,岐阜202,静岡293,愛知439,
三重187,滋賀106,京都209,大阪527,兵庫400,奈良118,和歌山146,
鳥取64,島根111,岡山174,広島286,
山口164,
徳島99,香川88,愛媛151,高知142,
福岡379,佐賀100,長崎213,熊本193,大分151,宮崎146,鹿児島279,沖縄163,



数学者の秋山仁先生と、数学愛好家の佐藤郁郎先生から、それぞれ25校分のご寄付をいただいたことを基金として、各都道府県単位での中学校への配布をはじめました。これまでに山口県と秋田県の県内すべての中学校と、東京都区部268校に正多面体模型が配られたそうです。
東京都区部への寄贈に際して添えられた秋山先生からのメッセージをご了解を得てここに掲載させていただきます。


数学者の秋山仁です。はじめてお手紙を差し上げる失礼をお許し下さい。
  全国の中学生に正多面体に潜む美しさや不思議を実感していただきたいという目的で、山口県在住の木工作家、中川宏 様が廃材を利用して正多面体を長年に亘ってコツコツと作成されています。
  私事で恐縮に存じますが、実は、今から四十数年前、私が杉並区立の中学校に通っていた頃、正多面体についての解説を数学の先生から伺い、大変関心を抱き、それがひとつのキッカケとなり、現在、数学(特に多面体)の研究を業としております。
  そんな経緯で、東北大学の川添良幸教授や宮城がんセンターの佐藤郁郎先生が中心となり運営されているNPO法人"科学協力学際センター"の仲介により、中川様を紹介していただきました。
  全国の中学生たちに、数学に興味、関心を抱いていただく活動に、私も微力ながらお手伝い出来れば幸いと考え、本日、ここに正多面体セットおよび、どのように中学校(多面体は中学1年で履修)の授業で活用可能かの私案を添えて、送付させていただくことになりました。
  以前に、ご連絡いただきました希望校数分だけ、多面体セットをお送りいたします。 お手数を煩わせ誠に恐縮に存じますが、ご希望の学校にお渡しいただければ幸いに存じます。
草々

秋山仁


もしご自身の県への配布を希望される方がおられましたら、メールにてご連絡ください。





★中学校数学図形教材★ 発泡スチロールの立方体から正12面体を切り出すキットです。

発泡スチロールの立方体を簡単に3等分できます。角錐の体積の公式の理解に役立ちます。

展開できる正多面体の模型です。広島の視覚支援学校の先生のアイデアから生まれました。

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