九章算術の空間充填立体
Old Chinese Wooden Polyhedra
In China 2000 years ago,these wooden models were made use of teaching geometry.
cube 1/1
'look like a srope'=1/2cube
'look like a horse'=1/3cube
'look like a leg of a soft-shelled turtle '=1/6cube





紀元前の中国において、当時の世界最高水準を誇る数学書
「九章算術」が成立していたことが知られています。
それにたいする、三国時代魏の劉徽の註においては、
赤と黒に着色した木製の模型(棊)が使われていたことがうかがえるといいます。
そこで再現してみました。立方体の右が
その右が陽馬、右端がとよばれます。
このうち、は立方体の2等分、陽馬は立方体の3等分立体です。
は、陽馬を真半分にして得られる一対の鏡像体です。

木工で作るには、立方体を45度定規で半切(鋸道による損失を度外視して表現します)すると、
になります。
さらにを、同じ定規にかけると、陽馬と、ができます。


陽馬

この立体は、立方体を3つの合同な立体に分割したものですから、
角錐の体積が、おなじ底面と高さをもつ角柱の体積の3分の1であることを直感的に理解するにはうってつけの模型です。
市販の発泡スチロールの立方体と発泡スチロールカッターを使って、このように3つの陽馬に切り分けることができます。

陽馬を2個、4個使って別の角錐を作れば、底面にたいする頂点の位置が変っても、
やはり体積比は3分の1であることを容易に了解することができるでしょう。












陽馬を真半分にすることによって得られるのが、
一対の鏡像体をなすです。
この一対のを、それぞれ2等分しますと、4つの合同な三角錐になります。






それらは、立方体の重心と側面をむすぶピラミッド形を2等分した、立方体の12等分体です。
それはさらに2等分することができ(立方体の24等分体)、それをさらに真半分にすると、
もとのの8分の1の体積を持つ一対のとなるのです。
つまり、の2分割は無限に繰り返す3サイクルをなすのです。






  



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